一人暮らしをはじめてから現在まで、9軒の家に引っ越してきた私。
不動産屋で部屋探しをする際、部屋の設備や建物周辺の環境はもちろんチェックするわけですが、その他に、賃貸契約をした後に伝えられて「先に確認しておけばよかった」とがっかりするポイントも結構あります。
せっかくの新生活、すがすがしい気持ちで新居の契約ができるよう、「申し込み前に不動産屋に確認しておくべき盲点」をまとめました。
- 1.電力会社は自由に選べるかどうか
- 2.ガスの契約時に「保証金」が必要かどうか
- 3.入居後に「部屋の設備のチェックシート」を書く必要があるかどうか
- 番外:物件の管理会社の評判を調べておく
- まとめ
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1.電力会社は自由に選べるかどうか
ガス会社は、マンション・アパートなどの建物単位や管理会社単位で決まっている物件が多いのですが、電力会社は世帯ごとに自由に選べるのが普通です。
電力自由化が始まって以降、各不動産会社が提携している電力会社を勧められることが増えましたが、「自分で電力会社を選びます」と伝えれば、ゴリ押しはされません。
そんな中、1度だけ不動産屋から指定されたことがありました。
申し込みをして審査が通ったあとで「電力会社は当社指定です」と伝えられ、後出しされたようでもやっとした記憶が。
指定されるものはだいたいお高くつくと相場が決まっているので、その物件に長く住む予定だったり、節約に気を遣っている方は要確認です。
2.ガスの契約時に「保証金」が必要かどうか
集合住宅の場合、ガス会社は個人で選べず、あらかじめ決まっていることがほとんどです。
私は今まで都市ガスの物件に当たったことがなく、毎回プロパンガスなのですが、会社によっては契約時に「保証金」を求められることがあります。
私も1度経験し、ガス開栓の立ち合い時に1万円の保証金を預けました。
この保証金は、万一支払いが滞ったときのための担保でもあり、退去時の最後のガス料金精算のときに保証金から相殺するためでもあるとのこと。
保証金とひきかえに「預かり証」を渡されるので、退去時まで保管しておく必要があります。
不動産屋で入居審査が通ったあと、初期費用を支払って、宅建士から重要事項説明を受けるわけですが、この重要事項説明の際にはじめて「ガス会社は○○です。保証金を求められるかもしれません」と伝えられ、「もっとはやく聞きたかったなあ」と。
退去時に戻ってくるとはいえ、引っ越しってただでさえお金がかかるので、できれば避けたい出費です。
「預かり証」を紛失してしまったり、入居中にガス会社が変わったことで保証金の話がうやむやになってしまった、といったトラブル事例もあるようなので、気になる方は要確認です。
3.入居後に「部屋の設備のチェックシート」を書く必要があるかどうか
これも個人的に盲点だったポイントです。
契約時に部屋の設備のチェックシートを渡され、「入居後〇週間以内に記入して返送してください」と求められる場合があります。
内容は、壁や照明や収納など、部屋の各設備について、不具合「あり」か「なし」かを記入するというもの。
私の場合、見開きのプリントで渡され、項目は細かくて多めでした。発送期限は入居後2週間。
返信用封筒がついているので費用はかからないものの、ただでさえ手間がかかる引っ越し手続きに、さらなる手間が加わって結構面倒です。
今私が住んでいる物件がこのパターンで、はじめての経験だったので驚きました。書類作業がきらいな方は、確認をおすすめします。
番外:物件の管理会社の評判を調べておく
これは”不動産屋に確認”というよりも、自分で事前に調べておきたい点です。
物件について問い合わせた不動産会社はあくまで”仲介”で、建物を管理しているのは別の会社、というのはよくあります。
部屋の内見時、物件の壁やのぼりに掲示してある管理会社名を確認しておいて、ネットで建物のつくりの良し悪しや管理会社としての評判などを調べておきたいところです。
物件も周辺環境も不動産屋も好印象だったので契約したものの、住んでみると壁が薄くて生活音が筒抜け、自宅なのに落ち着けない…なんていう、私のような絶望を経験しないためにも。
「実はこの物件、壁が薄くてお隣の小声まで丸聞こえなんですよ」
なんて話、不動産屋ではまず教えてくれないので、自衛が大事です。
まとめ
不動産会社は、どこか「明朗会計でない」「不誠実さを感じる」業界の上位だと思うのですが、「じゃあどうすればお互いに気持ちよく契約できるのか」というと、自分で調べて自衛するしかないのが悲しいところです。
デメリットでも、先に教えてくれることで、すんなり受け入れられるってこともあると思うのですよ。
近年空き家が増えていることですし、そろそろ「とことん正直で余計な有料オプションも過剰サービスもつけない」シンプルで誠実な不動産会社が出てくるんじゃないかと期待しています。
というか、出てきてくれないと困る。