みにまるなひげ

引っ越しの多いミニマリスト漫画家「ひげ羽扇」のブログ。


「生きる。死ぬ。」医師と禅僧が語る、ガンになりやすい性格と生き方【読書メモと感想】

2013年発行「生きる。死ぬ。」(土橋重隆・玄侑宗久 著/ディスカバー・トゥエンティワン刊)

がん医療に携わってきた外科医・土橋重隆さんと、作家で禅僧の玄侑宗久さん、二人の対談本です。

・がんになりやすい人の性格と部位
・病が治らない人と治る人の特徴、
・昔の日本に「死ぬ」という言葉は存在しなかった
・胎内記憶の共通点


など、生死に関わってきた経験から得た独自の視点がたっぷり語られています。職は違えど見解に共通点がたくさんあり、一般的な医療の話とは違う視点も多くてクリーンヒットな一冊でした。

以下、特にグッときた部分のメモと感想をまとめています。

がんになりやすい性格と部位

医師・土橋さんによると、肺、胃、大腸など、ガンになる臓器とその人の性格や生き方には、それぞれ似た傾向があるとのこと。

乳ガンの場合の肝はストレスで、左右によって違いがあるそう。

玄侑  先生のお話で面白かったのは、右の乳ガンになる人は、自分がどうしてガンになったのか心当たりがない。逆に、左の乳ガンになる人は「あっ、きっとあれが原因だわ」とすぐに思い当たることがあるという点です。

土橋  そうです。右乳ガンの人のストレスは精神的なものなので、潜在化してしまって、なかなか自覚しにくいんです。一方の左乳ガンは、どこかで必ず肉体を酷使しているので、あのとき無理をしたからと思い浮かぶ。

玄侑  たしか前のご著書では、右乳ガンの人の例として、夫婦関係がうまくいっていないケースを挙げておられましたね。

土橋  右の乳ガンになる人は、自分がトップでないといられない人なんです。だから、夫に上から抑え込まれるようなことがあると、その不満が鬱積しやすい。

玄侑  でも、あまりストレスとは自覚してないわけですね。


土橋  ええ。内面にもやもやとたまっていく不安ですから、はっきり自覚できないことのほうが多いんでしょう。これに対して、左乳ガンの人は、誰かの下で働くことで能力を発揮する。だから、つい頑張って、肉体を酷使してしまう。(第3章より)

 

ほか、

・肝内胆管ガン:人への配慮が常にあって、ユーモアもあり、人格的に最高

・肺ガン:健康を気にしすぎる人


・胃ガン:とにかく生真面目


・すい臓ガン:弱音を吐かず、最後まで凛としている。芯が強い。亡くなると分かったら葬式の準備をしておくタイプ


など。

僧侶の玄侑さんも、部位別の性格の違いに思い当たる点があり、納得していたのが印象的でした。

ガンになるということは、その人のこれまでの生き方に、必ず理由があるのだとか。病気そのものだけでなく、生き方ごと見つめ直すことが大事だそう。

同じ食と生活でも夫婦の死因は違う

同じようなものを食べて、生活も一緒にしていて、でも、夫婦の死因はすごく違うんですよ。私は何組見送ったかわかりませんが、夫婦で死因が一緒だったのは一組しかない。─玄侑(第1章より)

ほか、統計的に、夫を看取った妻の平均余命は17年、妻を看取った夫の平均余命は2年だそうで、医師・土橋さんの臨床での印象ともピッタリ重なるそう。

殺菌するほど病気になりやすくなる

玄侑  たとえば、この皮膚にどれだけ菌が共生しているのか考えれば、菌が多種類ある状態がいちばん問題がないわけじゃないですか。

土橋  腸内細菌などもそうですよね。

玄侑  ええ。ところが、殺菌して 2 ~ 3種類だけ強い菌が生き残った状態にすると、すぐに皮膚病になってしまう。菌の種類が少ないほど皮膚病になるという、この理屈というのは、汚さというものの意味を非常に混乱させますよね。

土橋  きれいにしたことで病気になるという。(第1章より)

 

死後に閻魔様に訊かれる2つの質問

産婦人科医、池川明さんが研究している「胎内記憶」の話。1600人以上の子供達のデータを集め、小学生以下で約3割くらい、胎内記憶が残ってるとわかったそう。

さらにはその前に死んだ時の記憶も持ってる子がいるらしく、その子たちの話によると、閻魔様はそんな怖い人ではなく、2つだけ質問されるのだとか。

「好きなことをやってきたか」、それと「楽しかったか」と。─土橋

(中略)

土橋  一人の子供が言っているわけではなくて、不思議なんですが、統計上、だいたいこの二つの質問になるらしいんですね。(第5章)

好きなことをやらず、あまり楽しくなかった場合は、リベンジするために再び生まれ変わるのかなと思うと、やはりこの世は体験ゲームの世界なのかな、と。

感想:リラックスと根本から治す意識の大切さを再確認。

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「緊張状態(交感神経優位)にならないとリンパ球の数が増えないけれど、数が増えてもリラックス(副交感神経優位)しないと機能しない」という話に、

やはり、睡眠の質、仕事などパフォーマンスの質、体調を整えるのにもリラックスは大事だな、と再確認。

ほか、「患者さんが亡くなる瞬間、何かが「抜けた」感じがある。1週間前くらいに一つ抜け、患者の雰囲気がガラッと変わり、最期に全て抜けるという感じ」という土橋さんの話、

玄侑さんの、「医師の死亡診断から3〜4時間経って枕経してる時に生き返った人がいて、その後12年間生きた」という話、

病気を「治したい」と思っていると治らず、治そうと思わなくなった時に治る話、病が治る人の特徴など、生死にまつわる逸話がたくさん。

職が違っても、生死に関して同じ体験や印象を持っていたり、とても興味深い。

医療や見送りの不思議譚にとどまらず、病の根本原因から見直す、これからの医療の方向性について話されてる点も良かった。

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